住宅の坪単価という考え方

住宅を建てようと
思ったことがある方なら、
いやそうでない方も
きっと一度は聞いたことがある。
「坪単価」という考え方。

今日は、住宅会社で
約5年半働いてきた私が坪単価について
その考え方と注意点をお伝えします。

まずは、坪単価とは・・・

坪単価とは1坪(約3.3m2
あたりの建築費をいいます。 
坪単価の計算方法は
「建物の本体価格」を
「延床面積」で割ることで
出てきます。 
 
例えば建物の価格が
1200万円で延床面積が30坪の場合、
1500万÷30坪=50万円
ということになります。

基本的に、これが考え方です。
家の建築費÷延床面積(坪)という
非常にシンプルな考え方。
 
住宅を建てる方にとって、
費用はすごく大切なことだと
思うので、この一見分かりやすい
指標で考えたいのはわかります。
 
でも、実は「坪単価」って
明確な基準がないんです。
 
坪単価には、まず当たり前ですが、
消費税込みなのか別なのか。
そして、基本的な設備(キッチン、風呂、トイレ)
などがどこまで含まれているのか。
それぞれのグレードはどのくらいなのか?
住宅の断熱などの仕様
躯体や構造などもそれぞれの
会社によって違います。
そしてそれらのことをどこまで「坪単価」に
含めるのかというのも
各住宅会社の言い方次第なのです。
 
二階建てと、平屋であれば
坪単価は平屋の方が基本的に高いです。
なぜなら、平屋は基礎と屋根の
面積が大きくなるから、
必然的に坪単価にすると
高くなってしまうのです。
 
一つ一つの使っている資材や設備、
住宅自体の構造や仕様、性能、
デザインなどが全く違う中で
「坪単価」の考え方で、
高いか安いかを決めるのは
あまり良い選択の仕方ではないと
私は思っています。
 

住まいの「つくり方」によって価値は変わる

石垣島に住んでいても、
よく坪単価の話が知人間でもあります。
RC造(鉄筋コンクリート)だと
石垣島は100〜120万円くらい。とか、
木造だと70〜80万円くらいらしいなど。
確かに間違ってはいないのかも
しれませんが、坪単価だけで
判断するのは危ないというより
もったいなと思うのです。
住宅は建てて終わりではなくて、
そこからがスタートです。
暮らしが始まり、その暮らしが
快適で心地よいかどうか。
暮らすほどに好きになるような
場所なのかどうか。
また、将来的にもし売ることに
なった時に、価値のある
建物として売ることができるのか。
住まいは作り方によって、
その後50年、100年後も価値のある
場所となるのかが大きく変わってきます。
(もちろんメンテナンスも大事)
そんな風に作ってから先のことも
考えると単純に坪単価で
判断するのってすごくもったいないと
思いませんか?
石垣島の古民家もしっかりと作られているからこそ、環境の厳しいこの地域でも価値のある建物として残っている
石垣島の古民家もしっかりと作られているからこそ、環境の厳しいこの地域でも価値のある建物として残っている
もちろん予算があるから
お金のところも気になるところ。
でも、例えば家の坪数を少し小さくすれば、
金額が抑えられます。
そこは、叶えたい夢や暮らしを
設計や考え方、発想の転換で、
実はクリアすることも出来るのです。
例えば、同じ部屋の大きさでも
窓のサイズや位置、そして外に見える景色
素材、天井高、照明、家具などの配置でも
人の感じる感覚は全く違うものになります。
窓の作り方で外も空間の一部になる。
窓の作り方で外も空間の一部になる。
人生の中で、住まいで過ごす
時間は半分以上にもなると言われています。
コロナ禍の中でも、
住まいの心地よさ、快適さの
大切さがSTAYHOMEで多くの方が
実感したのではないでしょうか。
理想の生き方、暮らしを
しっかりと考えて創って
いきたいものですね。

Shift石垣不動産

TEL 050-5856-9039